ティーファクトリー『ヘルマン』

ティーファクトリー『ヘルマン』

『荒野のリア』から10 年 演出・川村 毅×主演・麿 赤兒 再び！

魂の本当の居場所を探し続けたヘルマンの言葉と作家人生を舞台化

晩年のヘルマン・ヘッセ（麿 赤兒）が深夜、ひとり自分の小説作品のフラグメント、人生の断片を想う。意識のなかに舞う何者か（大空ゆうひ）がヘルマンに問いかけつづけ、青年時代の自分自身（横井翔二郎）が追憶の旅へと誘う。現れては消える、自作の登場人物たち。人生を掛けて追い求め探し続けた、魂のほんとうの居場所は見つけられたのだろうか…

川村 毅 コメント

吉祥寺シアター支配人の栗原氏からヘルマン・ヘッセを題材にした舞台を、と相談され、私にはほとんど『車輪の下』『春の嵐』の記憶しかないので、正直困ったなと思いつつ、他の作品を読み進めたところ、瞠目した。

私はヘッセをまるで知らなかった。

ヘッセは日本においては、人生の教師ふうの道徳家のイメージが強いが、違うということを理解し、次々と読むうちに、その思想に深く共振、共感して舞台化のイメージが広がっていった。

ヘッセとは何者か。

正真正銘の純正アウトサイダーとして、社会生活という困難を生き抜いた闘士だ。
この生き方は困難な生に直面してばかりの現代人への生きるためのヒントになるに違いない、と台本に取り掛かった。
ひとつの小説の脚色、劇化の手法は取らず、複数の小説からのイメージ、さらに俳優の身体性、映像を使用しての、ポスト・ドラマとしてヘッセを蘇らせようと思う。

なぜ、今、ヘルマン・ヘッセか

20 世紀前半のドイツの作家、ヘルマン・ヘッセの小説と人生を多角的に捉え、その世界観を多層的に舞台化する。
ヘッセは初期の『車輪の下』、『春の嵐』といった叙情性にあふれた哀感のある小説において知られている。しかし『デーミアン』あたりより、生と外的世界への懐疑が描かれだし、『荒野のおおかみ』では機械文明を批判し、『シッダールタ』においてはシャカの人生を通して滅私の境地を追及する。
なぜ、今ヘッセの言葉を舞台化するのか？
それは、純粋な叙情から懐疑と虚無に分け入り、やがて滅私という宗教的境地にまで至り、魂の本当の居場所を探し続けたヘッセの言葉と作家人生が、この混沌とした時代に生きる人々に生きるヒントを示せるであろうという思いからである。
『荒野のおおかみ』『知と愛』『ペーター・カーメンツィント 郷愁』『車輪の下』『クヌルプ』『デーミアン』『少年の日の思い出』といった作品から言葉を引用し、そこから派生されるイメージを具体化させる。

ヘルマン・ヘッセ　Hermann Hesse とは

ヘルマン・カール・ヘッセ（Hermann Karl Hesse, 1877 年7 月2 日 1962 年8 月9 日）
ドイツ生まれのスイスの作家、詩人。1946 年ノーベル文学賞を受賞。
『ペーター・カーメンツィント』(1904 年) 『車輪の下』(1906 年)『クジャクヤママユ 少年の日の思い出=1931 年 』(1911 年)『クヌルプ』(1908,1915 年) 『デーミアン』(1919 年) 『シッダールタ』(1922 年)『荒野のおおかみ』(1927 年)『知と愛』(1930 年)
中学校の教科書に載っていることから、日本でのみ良く知られている短編小説『少年の日の思い出』をはじめ、思春期に何かは一度読んだことがあるのではないでしょうか。学校で道徳的に学んだ記憶、60 年代にヒッピーたちに大きな影響を与えたと言われる『荒野のおおかみ』の記憶、などなど。

アルテ友の会 会員向けイベント開催！

★川村 毅レクチャー　1月19日（金）　17:00-19:00／吉祥寺シアター3Fけいこ場　※要予約
川村 毅とともに『ヘルマン』の世界を紐解くレクチャーを開催します。日本を代表する劇作家・演出家である川村 毅直々のレクチャー。『ヘルマン』を120％満喫する、より深い観劇体験をお届けします。

☆バックステージツアー　1月20日（土）　18:30の回終演後　※要予約
『ヘルマン』終演後の舞台セットの裏側をご案内します。普段は見ることのできない劇場の裏側を是非ご体験ください。

どちらのイベントも、アルテ友の会 会員の方は無料でご参加いただけます。
※一般の方も500円で参加可能です。
※他のプレイガイドで公演のチケットをお買い求めになられた方もご購入いただけます。
ご予約の方は （公財）武蔵野文化生涯学習事業団チケット予約 まで！

アルテ友の会 会員限定！ 『荒野のリア』映像配信

『ヘルマン』にご来場いただいたアルテ友の会 会員の方限定で、同じく麿 赤兒と川村 毅のタッグで上演された『荒野のリア』（2014年・初演版）の映像を特別公開いたします。

公開期間：1月18日（木）～2月4日（日）
公開対象：『ヘルマン』にご来場いただいた アルテ友の会 会員の方
視聴方法：来場時に配布するQRコードからYouTubeの限定公開リンクにアクセス

アルテ友の会について

年会費1000円にて、武蔵野市民文化会館、武蔵野芸能劇場、武蔵野公会堂、武蔵野スイングホール、吉祥寺シアター、松露庵の市内6カ所の文化施設で行われる主催事業をお得にお楽しみいただける、武蔵野文化生涯学習事業団の会員制度です。
入会方法などの詳細は下記にてご確認くださいませ。

• アルテ友の会　入会説明

出演者インタビュー公開！

【公演期間限定！】コラボメニュー

『ヘルマン』の上演に併せて、吉祥寺シアター併設カフェ・吉祥なおきちでは、コラボメニュー『黒い森に降る雪のお菓子 デミアン』を提供します。
ケーキと飲み物のセットで、1000円（ワインセットは1100円）です。
ご観劇の際はぜひ、お立ち寄りください。

キャスト・スタッフ

[構成・演出] 川村 毅

 

[出演] 麿 赤兒　大空ゆうひ　横井翔二郎

鶴家一仁　村井友映　朝田百合子　キクチカンキ

灘波 愛　小林 彩　和田華子　村松えり　笠木 誠

[照明] 南 香織／LICHT-ER　[音響] 藤平美保子／山北舞台音響　[映像] 御調晃司

[衣裳] 伊藤かよみ／ぷりめーら館　[ヘアメイク] 川村和枝／p.bird
[演出助手] 小松主税　[美術・舞台監督] 小笠原幹夫／劇工房 双真

[宣伝美術] 町口 覚／マッチアンドカンパニー　[宣伝写真] 苅部太郎　

[企画] 吉祥寺シアター支配人 栗原一浩
[企画・製作] 平井佳子／ティーファクトリー

[協力]　キャメルアーツ／大駱駝艦、エイベックス・マネジメント・エージェンシー、
青年座映画放送、ワタナベエンターテインメント、文学座、青年団／レトル、劇団道学先生

 

[主催] 株式会社ティーファクトリー
[提携] 公益財団法人武蔵野文化生涯学習事業団
[助成] 文化庁文化芸術振興費補助金（舞台芸術等総合支援事業（創造団体支援））
独立行政法人日本芸術文化振興会

開催期間

2024年1月18日（木曜日）から2024年1月28日（日曜日）まで

開催時間

1月18日（木）19:30
1月19日（金）15:00　★川村 毅レクチャー　※要予約
1月20日（土）14:00／18:30　☆バックステージツアー　※要予約
1月21日（日）15:00
1月22日（月）19:30
1月23日（火）休演日
1月24日（水）19:30
1月25日（木）15:00
1月26日（金）19:30
1月27日（土）14:00／18:30
1月28日（日）15:00
※受付開始は開演45分前／開場は開演30 分前
※上演時間は1 時間30 分を予定。

開催場所

吉祥寺シアター　劇場
吉祥寺シアター

対象

小学生、中学生・高校生・大学生、大人、妊娠中・子育て中の方、親子、障害をお持ちの方

チケット 発売情報

2023年12月2日（土）午前10:00～

予定枚数終了

チケット料金

＜全席指定＞

一般　5,500円

アルテ友の会　4,950円

はじめて割　3,800円（ティーファクトリーをはじめて観る方限定）
※はじめて割は端のお席のご案内となります。枚数に限りがありますので、お早めにお申し込みください。

 

[下記、ティーファクトリーオンラインチケットサービス前売りのみ取扱い]

U30　4,000円（30歳以下・当日要年齢確認書・平日公演のみ・枚数限定）

高校生以下　2,000円（各回枚数限定・当日要確認書）

シルバーペア　10,000円（60歳以上の方と同伴者のペア券・当日要年齢確認書）

・車椅子スペースのご案内　料金＝一般料金　介助者は1名無料

・視覚障がい者の方　介助者は1名無料

・聴覚障がい者の方　開演3時間前より劇場ロビーにて台本貸出

上記ご希望の方は、ティーファクトリー　info@tfactory.jp　にお申込みください。

他、障がい等により座席位置にご希望のある方も可能な限り承ります。

<川村 毅レクチャー>
1月19日(金)17:00-19:00 吉祥寺シアター3Fけいこ場

<バックステージツアー>
1月20日(土)18:30の回終演後

各　一般500円／アルテ友の会会員無料

※（公財）武蔵野文化生涯学習事業団にて要予約

※未就学児のご入場はご遠慮ください。

※新型コロナウイルス感染防止のため、ご来場の皆さまには自主的な防疫へのご協力をお願いしております。

チケット取り扱い

・（公財）武蔵野文化生涯学習事業団チケット予約

Tel: 0422-54-2011　（9:00～22:00）

Web:https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-s/showList

※川村 毅レクチャー、バックステージツアーのご予約もこちらから！

 

・ティーファクトリーオンラインチケットサービス

http://www.tfactory.jp/

 

・チケットぴあ

https://w.pia.jp/t/hermann2024/

 

・イープラス

http://eplus.jp

 

・カンフェティ

http://www.confetti-web.com/hermann

お問合せ

ティーファクトリー　

Tel:　03-3344-3005　／　info@tfactory.jp

吉祥寺シアター　0422-22-0911（9:00～22:00）

アクセス

JR中央線・京王井の頭線吉祥寺駅北口より徒歩5分