ジェレミー・ダッチャー 蘇るカナダ先住民の歌声
イベントカテゴリ: 音楽(JAZZ・ポピュラー)
- 開催日
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2025年8月4日(月曜日)
- 開催時間
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午後7時開演(午後6時30分開場)
- 開催場所
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武蔵野市民文化会館 小ホール
交通・アクセス - 対象
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小学生、中学生・高校生・大学生、大人
- チケット 発売情報
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4月5日(土曜日) 10時00分発売
予定枚数終了 - 出演
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ジェレミー・ダッチャー(ピアノ、ヴォーカル)
トム・ギル(ギター)
ステファン・シュナイダー(ドラムス、パーカッション) - チケット
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全席指定
一般 3,500円
友の会 3,000円
25歳以下 1,000円 - 主催
- (公財)武蔵野文化生涯学習事業団
プログラム
1.結婚式の踊り / Nipuwoltin (Wedding Dance)
作詞・作曲:Jeremy Dutcher
「結婚」をテーマにした歌。人と人が結婚を通して結ばれるときに歌われるこの歌には、家族と家族がひとつになる――そんな願いが込められている。
2.死の詠唱 / Mehcinut (Death Chant)
作詞・作曲:Jeremy Dutcher、伝統曲
この歌のアーカイブ録音は、100曲以上録音されている中でも最も音質が明瞭なもの。アルバムに収録されている曲の終わりでは、Wolsatoqyik(ウォルサトキク)族の祖先、ジム・ポールによるスピーチを聞くことができる。歌詞に出て来る「ヤニグウェド(Ya-ni-gwe-do)」とは、もはや話されていない古い形式の言語。この歌の歌詞について最も有力な解釈としては、ある村の長老から伝えられたもので、それによれば、トウモロコシの一生(皮をむく工程)について歌ったものであり、それが人間の人生のサイクルを象徴している。
3.シェーカーの子守唄 / Ultestakon (Shaker Lullaby)
作詞・作曲:Jeremy Dutcher、伝統曲
ある長老が「このメロディーは祖母がよく歌ってくれた」と教えてくれた一曲。この歌はヴォカブル(意味を持たない音節)で歌われ、トウモロコシが詰められた角製のシェーカーで伝統的に演奏されていた。
4.インディアンの土地 / Skicinuwihkuk (Indian Land)
作詞・作曲:Jeremy Dutcher、伝統曲
この歌は、「これから生まれてくる者たち」の土地の主権について謳っている。
ジェレミーがWolastoqey(ウォラストケイ)の祖先たちの音声・映像アーカイブ、人類学者のフィールドノートを調べている際に見つけた、1763年の祖先の一文を歌詞にしている。
いつまでも、そして永遠に、ここはインディアンの土地
私たちの中に子供がいる限り
私たちはこの土地を守りぬく
ここはインディアンの土地
5.カヌーの歌 / Oqiton (Canoe Song)
作詞・作曲:Jeremy Dutcher
ウォラストク川をカヌーで下りながら歌うカヌーの歌。この川は街道であり、食料源であり、生活の場であったとされている。ジェレミー達は自らをウォラストクイク(美しい川の民)と呼んでいる。この歌は、ウォラストク族とこの川との関係を称えるもの。歌詞には祈りの言葉が使われている。
Woliwon Samaqan, Mate-hc wen kotuwossmiw
誰も喉が渇かないように、水をありがとう
6.謙虚さ / ‘tahcuwi Anelsultipon (Humble Song)
作詞・作曲:Jeremy Dutcher
謙虚さはウォラストク族の神聖な教えの一つとされている。ウォラストク族が地域社会と繋がり、責任を負っていることを思い出させる一曲。
<歌詞の一部>
謙虚にならなければならない
彼らは私たちを見守っています。
祖父母…祖母…子供たち…
謙虚に身をかがめよう
お互いを高め合おう
より高く より高く
お互いを高め合おう
7.私の手を取って / Take My Hand
作詞:Maggie Paul, Basia Bulat, Jeremy Dutcher 作曲:Jeremy Dutcher
愛、人間関係、歴史を改めることができるという祈りの歌。言語復興そのもの、そしてウォラストケイ語の言語的存続のために尽力するすべての人々へのラブソング。
8.若すぎる祖先 / Ancestors Too Young
作詞・作曲:Jeremy Dutcher
カナダに生きる現代先住民の体験に深く浸透する喪失と喪失への恐怖を反映している一曲。歌詞は自死で我が子を失った親の視点から書かれている。私たちの中にある若い魂を尊び、それらが大切にされ、生き続けられるよう呼びかけている。悲しみの果て癒しがあるのです。
9.彼らを抱く土地 / The Land That Held Them
作詞・作曲:Jeremy Dutcher
カナダにおける先住民族に対する絶え間ない暴力について歌っている。歌詞ではティナ・フォンテーンとコルトン・ブーシの事件についても触れている。いずれも殺害されたにもかかわらず、加害者は無罪であった。ニーナ・シモンが1960年代のアメリカ南部での人種差別による殺害や白人至上主義のテロ行為に抗議して書いた「Mississippi Goddam」に着想を得ている。
言葉と歌のなかで先祖を覚えておく。
あまりにも早く失われ、名前すら知られることのない者たちへ祈りを捧げる。
先住民族の命と自由が、どれほどないがしろにされてきたかを。
「創造の歌」は、決して消えることはない。
10.共に立ち上がる、交易の歌/Together We Emerge, Essuwonike (Trading Song)
作詞・作曲:Jeremy Dutcher, 伝統曲
共に癒され、そして前進することをテーマにした「Together We Emerge,」
アーカイブコレクションの一部で、いくつかの貿易歌を寄せ集「Essuwonike」をメドレーとしてお届けする。「Essuwonike」では「クォヌート(ようこそ)」で始まり、その後に言語を守る重要性について説いている。
11.立ち上がる人々/Pomawsuwinuwok Wonakiyawolotuwok (The People Are Rising)
作詞・作曲:Jeremy Dutcher
抵抗の歌。ウォラストケイ語と英語が織りなす歌。「私たちの闘いは(かつてのように)野原にあるのではなく、街路にある。人々よ立ち上がるのだ」
12.酋長就任式 / Sakomawit (Chief's Installation)
作詞・作曲:Jeremy Dutcher
酋長就任式の歌。コミュニティに新しい酋長が迎え入れられる際に歌われる。
酋長(リーダー)が人々に対して責任を負う責任について歌っている。
※予告なく曲目・曲順を変更する場合がございます。ご了承ください。
※一部の楽曲は、ウォラストク族の伝統的なアーカイブ録音に基づいて構成されているため、文字通りの意味を持たない音つまりヴォカブル(語彙)がしばしば用いられています。予めご理解、ご了承下さい。
チラシ
カナダ音楽界に旋風を起こす音楽家、初来日!
先住民の言葉で歌い、カナダ音楽界に旋風を巻き起こすジェレミー・ダッチャーが初来日!
100年前の蝋管録音などから祖先の歌を転写し、ポスト・クラシカル、ポップスなどと融合して再構成。
消滅の危機に瀕しているカナダの先住民の言葉で歌ったアルバムを発表し、ポラリス賞、ジュノー賞などカナダ最高の音楽賞を次々受賞!!
ヨーヨー・マやレスリー・ファイストとも共演し、シドニー・オペラハウス、マッセイホールなどにも出演!
挑戦的で、癒しに満ちた、聴くもの全てを力と知恵で満たす音楽。
先住民のアイデンティティ、言語の復興の視点からも注目を集めている。
カナダを代表して大阪・関西万博で演奏!
関東で一回だけ、2度と聞けないかもしれない貴重なコンサート!
※未就学児はご入場いただけません。
※やむを得ない事情により、内容が変更となる場合があります。ご了承の上、ご予約ください。
※車椅子席は電話及び窓口でのみ販売いたします。ご了承ください。
※発売日はインターネット&電話のみ受付。残券がある場合は、発売日の翌日より窓口でも受付いたします。
※公演実施の場合、チケット購入後のキャンセル・変更は一切いたしかねます。ご了承の上、ご予約をお願いいたします。
ジェレミー・ダッチャー Jeremy Dutcher プロフィール
カナダ東部ニューブランズウィック州のNeqotkuk(ネコトク)出身のアーティスト。ネコトクは、トビーク・ファースト・ネーション(Tobique First Nation)の先住民族コミュニティ。 クラシック音楽の声楽の教育を受けたトゥー・スピリットの歌い手、ポリミューズ、活動家、そして民族音楽学者としての顔を持つ。
デビューアルバム『Wolastoqiyik Lintuwakonawa』では、100年前の先祖のアーカイブ録音を掘り起こし、グランドピアノとの共演曲として再構築。このアルバムは消滅の危機にある母語ウォラストケイ語(Wolastoqey語)の歌詞で歌われ、2018年のポラリス・ミュージック・プライズを受賞。この成功がヨーヨー・マやレスリー・ファイストといった名だたるアーティストたちとのコラボレーションにつながった。
2024年には2枚目のアルバム『Motewolonuwok ᒣᑌᐧᐁᓓᓄᐧᐁᒃ』で再びポラリス・ミュージック・プライズを受賞し、史上初の2度受賞者に。彼の音楽は、クラシックやジャズの要素を取り入れつつも、遊び心、故郷の伝統歌への敬意、そして現代の抵抗運動の緊迫感を融合させたものとなっている。彼の風変わりなライフスタイルや、先住民族としてのアイデンティティ、言語の復興、ファッションに対する独自の視点も注目を集めている。
さらに、2024年7月にはノルウェーのコーフィヨルドで開催された国際先住民族フェスティバル「リドゥ・リドゥ・フェスティバル(Riddu Riđđu)」にも出演。多様な文化が交わるこの場で、ダッチャーのパフォーマンスは観客を魅了し、彼のメッセージと音楽が深く響いた。
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ジェレミー・ダッチャー 公式ホームページ(外部リンク)
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共演者
トム・ギル Thom Gill(ギター)
カナダ・トロント出身のギタリスト、マルチ奏者、作曲家、プロデューサー、ボーカリスト。
アンビエントR&Bプロジェクト「THOMAS」や、インディーポップバンド「Bernice」、ラウンジ風ジャズバンド「The Titillators」など、さまざまなプロジェクトで活動。
また、マルタ・ウェインライトのアルバム『Love Will Be Reborn』では、ギター、キーボード、コーラスなどで全面的に参加している。
2022年には、サム・ウィルクス・クインテットのメンバーとして「FESTIVAL de FRUE 2022」に出演し、日本での公演を行った。音楽スタイルは、アンビエント、R&B、インディーポップ、ジャズなど多岐にわたり、ジャンルを超えた独自のサウンドが特徴。
ステファン・シュナイダー Stefan Schneider(ドラムス/パーカッション)
カナダ・オタワ出身のドラマー兼パーカッショニストで、クラシック打楽器とジャズドラムを大学で学び、20年以上にわたりカナダ全土でプロのミュージシャンとして活動している。
ジュノー賞を受賞したインストゥルメンタル・アンサンブル「Bell Orchestre」や、リチャード・リード・パリーの「Quiet River of Dust」、トロントを拠点とする12人編成の室内楽団「The Queer Songbook Orchestra」のオリジナルメンバーとしても知られてる。
また、インディーグループ「The Luyas」のメンバーとして13年以上活動し、ジョラン(Jorane)、サフィア・ノリン(Safia Nolin)、サラ・ニューフェルド(Sarah Neufeld)など、多くのアーティストとの共演やレコーディングを行っている。