審査委員 ファッサン・ラスロ

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ページ番号1005103  更新日 2023年8月31日

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写真:ファッサン・ラスロ


ファッサン・ラスロ(FASSANG László

世界で最も権威あるオルガンコンクールや賞を受賞しているファッサン・ラスロは、同世代でも最も多才なオルガニストの一人である。
彼の活動の中心は、古典オルガン文献の研究と普及にある。この目的のために、彼は世界中で演奏し、教え、公開レクチャーを行い、弟子や聴衆にオルガンの多様性とその文献の豊かさをより身近に感じてもらおうと努めている。また、歴史的なオルガンの保存と専門的なメンテナンスを重要視し、積極的に取り組んでいる。

鍵盤楽器奏者としてだけでなく、卓越した能力を持つ即興演奏家としても、チェンバロからフォルテピアノ、ピアノからハモンド・オルガンに至るまで、彼の興味は広がっている。クラシックの室内楽編成で演奏するだけでなく、ワールド・ミュージックやジャズの演奏会にも定期的に参加している。

リスト音楽院とパリ国立高等音楽院を名誉学位にて卒業。2000年には1年間日本に滞在し、札幌コンサートホールの専属オルガニストを務めた。
2002年カルガリー国際即興音楽コンクール優勝、2004年シャルトル国際即興音楽コンクール優勝および聴衆賞を受賞。2004年から2008年までサン・セバスティアン音楽大学で即興演奏を、その後ブダペストのリスト音楽院でオルガンを教える。教育活動と並行して、国際的なオルガンコンクールの審査員を務め、ヨーロッパ、北米、極東で演奏活動を行っている。

ソリストとしては、バルナバーシュ・ケレメン指揮ブダペスト祝祭管弦楽団、ゾルタン・コチシュ指揮ハンガリー国立合唱団、ゲルゲリ・マダラス指揮ハンガリー放送管弦楽団、ラースロー・コヴァーチ指揮ミスコルチ・フィルハーモニー管弦楽団、ドモンコス・ヘーヤ指揮ダヌビア管弦楽団、ブダペスト・ストリングスと共演。またブダペスト芸術宮殿でのオルガンコンサート・シリーズの芸術監督も務めている。

2006年にはリスト賞とプリマ賞、2013年にはグラモフォン賞を受賞。
2014年からはフィリップ・ルフェーヴルの後任として、パリ国立高等音楽院(CNSM)で鍵盤楽器による即興演奏を教えている。
2017年には、作曲家/指揮者のエトヴェシュ・ペーテルに抜擢され、パイプオルガン、ハモンド・オルガンとオーケストラのためのオルガン協奏曲『Multiversum』の制作に参加。ハモンド・オルガンのソロパートを演奏する。世界初演は2017年10月にハンブルクのエルプフィルハーモニーでエトヴェシュ・ペーテル指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団と行われ、その後、ケルン・フィルハーモニー、ブリュッセル・ボザール、ブダペスト芸術宮殿、アムステルダム・コンセルトヘボウ、パリ・フィルハーモニー、ゲンフ・ヴィクトリアホール(スイス・ロマン管弦楽団と共演)、ソウル・フィルハーモニーなどでコンサートツアーを行った。