【浜口陽三記念室】 食を楽しむ
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2026年6月11日(木曜)~2026年11月3日(火曜・祝)
*谷口智則作品の展示は、9月19日(土)より
- 会期中休館日
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2026年9月30日(水曜)、10月28日(水曜)
1953年12月に再渡仏してから、1981年10月にサンフランシスコに移住するまでの28年間、パリに居を構えていた浜口。あるインタビューで、長く住んでいた理由を尋ねられ「やはり料理がおいしいというのが大事な部分かな……」と答えています。そして、さくらんぼや西瓜、ぶどう、レモン、ざくろ、洋梨などの果物、ピーマン、アスパラガス、ういきょう、白菜などの野菜をテーマにした作品についての創作の真意を問われた場合は、「食いしん坊だから、食うものばっかり(描く)」と答えることがあるのだと、ユーモアたっぷりに続けています。*1 本展では、カラーメゾチントの手法で制作された、主に“果物”を描いた作品を展示。暗い背景から静かに浮かび上がる美しい果実は、不思議にどれもみずみずしく、果汁や芳香さえも感じさせます。
一方、現在当館にて、2026年度企画展「谷口智則展 黒い森を抜けて-はいいろのぼくとオレンジのあいつ-」を開催中の絵本作家・谷口智則(1978-)は、大阪・四条畷市で「gallery&cafe Zoologique」を経営。絵本に登場するキャラクターをテーマにしたメニューを自身で考案するなど、谷口の世界観がしっかりと伝わる空間になっています。少年の頃からお菓子作りが好きだった谷口にとって、カフェもまた大事に叶えた夢のひとつ。絵本でもたびたび、動物たちが仲間と食卓を囲む場面が登場します。今回は、ワッフル、アップルパイ、ドーナツにまつわる絵本原画を展示。谷口は、黒い紙に絵具をのせていく独自の手法を用います。地色の黒を生かすからこそ、お菓子はより色鮮やかに美味しそうに輝いています。
浜口は「フランス人は食べものに全く目がない」と述べつつも、「健啖家」であることを自称する程、自身も“食”を楽しむことに長けていました。*2 谷口もまた、“食”を結び付けることで、絵本の世界観をさらに広げています。ふたりの作品を通して、“食”の楽しみを味わってみてはいかがでしょうか。
*1・2『パリと私―浜口陽三著述集』(著:浜口陽三 編:三木哲夫 玲風書房 2002年)より
浜口陽三略歴
- 1909(明治42)年
- 和歌山県広川村に生まれる
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1930(昭和5)年
21歳
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東京美術学校(現東京藝術大学)彫刻科中退、パリに移住
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1933(昭和8)年
24歳
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サロン・ドートンヌに出品
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1938(昭和13)年
29歳
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パリで水彩画と版画の最初の個展開催
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1953(昭和28)年
44歳
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関野準一郎、駒井哲郎と共に日本銅版画家協会を創設
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1954(昭和29)年
45歳
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第1回現代日本美術展で「スペイン風油入れ」と「ジプシ-」が佳作賞受賞
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1957(昭和32)年
48歳
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第1回東京国際版画ビエンナーレで国立近代美術館賞受賞
第4回サンパウロビエンナーレ国際美術館グランプリ受賞 -
1961(昭和36)年
52歳
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第4回リュブリアナ国際版画ビエンナーレグランプリ受賞
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1977(昭和52)年
68歳
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第12回リュブリアナ国際版画ビエンナーレサラエボ美術アカデミー賞受賞
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1982(昭和57)年
73歳
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北カリフォルニア版画大賞展グランプリ受賞
- 2000(平成12)年
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12月東京で歿、享年91歳