冷たい石

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ページ番号1002471  更新日 2022年3月28日

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会期
2017年6月1日(木曜)~10月15日(日曜)
会期中休館日

6月28日(水曜)、7月12日(水曜)~7月14日(金曜)、7月26日(水曜)、8月28日(月曜)~9月8日(金曜)、9月27日(水曜)

1960年に石をモチーフに制作された、萩原英雄の代表作<石の花>シリーズ。これらの作品には、萩原が独自に生み出した「両面刷り」の技法が使われていました。意図的に裏面から色や形を浸透させ、それを活かして、表面から版を刷り重ねていきます。つまり萩原は、紙の裏と表、両面から刷ることで、画面に深みを持たせようと試みたのです。

新しい技法によってもたらされた、しっとりした美しさが、まるで地の底にいるような、冷たく静かな世界へと観る側を誘います。萩原が愛した“石”。その美しい表現をお楽しみ下さい。

作品:石の花(灰)
石の花(灰) 1960年

萩原英雄略歴

1913(大正2)年
山梨県甲府市に生まれる
1932(昭和7)年 19歳
白日会第9回展に油彩「雑木林」出品、光風会展第19回展に油彩「上り道」出品
1938(昭和13)年 25歳
東京美術学校(現東京藝術大学)油画科卒業
1951(昭和26)年 38歳
銀座資生堂で「萩原英雄(油彩)」個展開催
1956(昭和31)年 43歳
銀座養清堂画廊で「萩原英雄版画」個展開催、日本版画協会、第24回展出品、以後、第43回展を除き出品を重ねる
1960(昭和35)年 47歳
第2回東京国際版画ビエンナーレで神奈川県立近代美術館賞受賞
1962(昭和37)年 49歳
第7回ルガノ国際版画ビエンナーレでグランプリ受賞
1963(昭和38)年 50歳
第5回リュブリアナ国際版画ビエンナーレでユーゴスラビア科学芸術アカデミー賞受賞
1966(昭和41)年 53歳
第5回東京国際版画ビエンナーレで文部大臣賞受賞
1967(昭和42)年 54歳
第1回チェコスロバキア国際木版画ビエンナーレでグランプリ受賞
2007(平成19)年
11月東京で歿、享年94歳