色彩の魅力-浜口陽三・沢田哲郎

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ページ番号1005012  更新日 2023年5月29日

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会期
2023年6月8日(木曜)~2023年11月5日(日曜)
会期中休館日

2023年6月28日(水曜)、7月19日(水曜)~7月28日(金曜)、8月30日(水曜)、9月11日(月曜)~9月22日(金曜)、9月27日(水曜)、10月25日(水曜)

 黒から白への無限の階調を生み出すメゾチントを独学で習得し、のちに、赤・青・黄・黒の4枚の版を重ねて刷るカラーメゾチントへと発展させた浜口陽三(1909-2000)。静寂が支配する暗闇の中を、淡い光を放ちながら浮かび上がる蝶やさくらんぼなどの身近な静物たちは、奥深い情感をたたえ、国際的に高く評価されました。

 本展では、浜口作品に加え、沢田哲郎(1935-1998)のシルクスクリーン作品もご紹介します。代名詞といえる「SKY SCAPE」のシルクスクリーンは、1966年にアメリカ、メキシコ、南米などを旅行した時の飛行機の窓から眺めた風景からインスピレーションを得て誕生しました。幾重にも重なる、幾何学的に描かれた平行線と鮮やかなグラデーションがつくる水平線は、観る者を引き付け、各々が思い浮かべる空の彼方へといざないます。

 浜口のカラーメゾチント、沢田のシルクスクリーンが織りなす色彩の魅力をどうぞご堪能ください。

作品:蝶と太陽
浜口陽三《蝶と太陽》1969年

浜口陽三略歴

1909(明治42)年
和歌山県広川村に生まれる

1930(昭和5)年

21歳

東京美術学校(現東京藝術大学)彫刻科中退、パリに移住

1933(昭和8)年

24歳

サロン・ドートンヌに出品

1938(昭和13)年

29歳

パリで水彩画と版画の最初の個展開催

1953(昭和28)年

44歳

関野準一郎、駒井哲郎と共に日本銅版画家協会を創設

1954(昭和29)年

45歳

第1回現代日本美術展で「スペイン風油入れ」と「ジプシ-」が佳作賞受賞

1957(昭和32)年

48歳

第1回東京国際版画ビエンナーレで国立近代美術館賞受賞
第4回サンパウロビエンナーレ国際美術館グランプリ受賞

1961(昭和36)年

52歳

第4回リュブリアナ国際版画ビエンナーレグランプリ受賞

1977(昭和52)年

68歳

第12回リュブリアナ国際版画ビエンナーレサラエボ美術アカデミー賞受賞

1982(昭和57)年

73歳

北カリフォルニア版画大賞展グランプリ受賞

2000(平成12)年

12月東京で歿、享年91歳