ひとみの引力/振れる眼差し~南桂子作品とともに~

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ページ番号1002434  更新日 2022年3月28日

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会期
2015年2月26日(木曜)~6月28日(日曜)
会期中の休館日
3月25日(水曜)~4月3日(金曜)、30日(木曜)、5月18日(月曜)~22日(金曜)、27日(水曜)、6月24日(水曜)

浜口陽三や南桂子の描くひとみは、ただ無表情のようでいてどこか思わせ振りです。この捉え所のない眼差しは、それゆえ却って観る者を引きつける力を秘めています。一方で、複数の視点からの光景を組み合わせたような作品には均質感があり、観者の視線の動きは前述の作品とはまるで逆を行くものです。強い引力をもつひとみの印象的な作品と、振れる作家の眼差しのように焦点の定まらない作品。観る者の視線を弄ぶ魅力的な世界を彷徨ってみたいと思います。

作品:顔
顔 1952年

浜口陽三略歴

1909(明治42)年
和歌山県広川村に生まれる

1930(昭和5)年

21歳

東京美術学校(現東京藝術大学)彫刻科中退、パリに移住

1933(昭和8)年

24歳

サロン・ドートンヌに出品

1938(昭和13)年

29歳

パリで水彩画と版画の最初の個展開催

1953(昭和28)年

44歳

関野準一郎、駒井哲郎と共に日本銅版画家協会を創設

1954(昭和29)年

45歳

第1回現代日本美術展で「スペイン風油入れ」と「ジプシ-」が佳作賞受賞

1957(昭和32)年

48歳

第1回東京国際版画ビエンナーレで国立近代美術館賞受賞
第4回サンパウロビエンナーレ国際美術館グランプリ受賞

1961(昭和36)年

52歳

第4回リュブリアナ国際版画ビエンナーレグランプリ受賞

1977(昭和52)年

68歳

第12回リュブリアナ国際版画ビエンナーレサラエボ美術アカデミー賞受賞

1982(昭和57)年

73歳

北カリフォルニア版画大賞展グランプリ受賞

2000(平成12)年

12月東京で歿、享年91歳