収蔵品”花と果物”×絵本作家・荒井真紀=かんさつのじかん
- 会期
- 2024年7月27日(土曜)~9月1日(日曜)
- 休館日
- 7月31日(水曜)/8月28日(水曜)
- 開館時間
- 10時00分~19時30分
- 入館料
- 300円(中高生100円、小学生以下・65歳以上・障がい者の方は無料)
- 主催
- 武蔵野市立吉祥寺美術館<(公財)武蔵野文化生涯学習事業団>
- 協力
- 金の星社・小学館・福音館書店
えを かんさつすること。 しょくぶつ の いのちを しること。
荒井真紀(1965-)が手掛けたノンフィクション絵本原画と、花や果物、野菜をモチーフに描かれた収蔵作品とのコラボ展示のテーマは“観察”。
荒井自身、植物を描く上で大切にしていることは、“観察”だといいます。
「…種から芽が出て葉が開き、花が咲く。やがて花が散って、再び種ができる瞬間には、自然の神秘を感じます。そして、それは生命が次世代に受け継がれた瞬間でもあります」(荒井真紀)
今回、荒井の絵本原画の解説や子ども向けのワークシートには、NHK「ダーウィンが来た」への番組出演や取材協力などでも知られる、植物観察家・鈴木純(1986⁻)の着眼点も加わります。
絵本原画と収蔵作品(日本画、油彩画、版画、イラストレーション)、あわせて約100点の絵と向き合い、「観察の楽しさ」を感じて頂ければ幸いです。
『ひまわり』(文・絵 荒井真紀 金の星社 2013年)
01 絵本作家・荒井真紀の「かんさつのじかん」
…テーマは「生命の循環」
第1部は、絵本作家・荒井真紀の作品、約70点を通して向き合う「かんさつのじかん」。16歳で弟子入りした、細密画家・熊田千佳慕(1911-2009)の影響を受けた徹底した自然観察への姿勢と共に、子どもたちに身近な植物の生態をわかりやすく伝えたいと、荒井が願い作るノンフィクション絵本には、図鑑的な写実要素だけではなく、独自の観察眼と植物への優しさが溢れています。
2017年、国際的に権威ある賞として知られる、ブラチスラバ国際絵本原画展にて「金のりんご賞」を受賞した『たんぽぽ』をはじめ、『あさがお』、『ひまわり』の三部作、そして、“花”だけでなく、『いちご』、『トマト』、『まどのむこうの くだものなあに?』の“果物”、『まどのむこうの やさいはなあに?』の“野菜”など、誠実に丁寧に描かれた作品からは「生命の循環」が伝わって来ます。話題の植物観察家・鈴木純ならではの、「観察コメント」にも注目です。なお、本展では、未刊行の絵本『そのなかには……?』(「ちいさなかがくのとも」2025年1月号 福音館書店)の原画も展示予定です。
生命を尊ぶ優しさに満ちた眼差し



ひとつの場面を完成するまで、約一カ月かけて丹念に描く、妥協を許さない「観察」への姿勢


*初出 「こどものとも年中向き」 2019年7月号

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02 収蔵品“花と果物”の「かんさつのじかん」
…日本画、油彩画、版画、イラストレーション
第2部は、当館の収蔵作品を通して向き合う「かんさつのじかん」。当館の収蔵品の中には、“花”や、“植物”をモチーフに描かれた作品も多く、ジャンルも多岐に渡っています。画材や技法が異なるなかで、さまざまな作家によって描かれたモチーフは、込められた意図や理由も異なります。または、意味そのものがない場合もあります。しかし、画面を通して、作品と向き合えば、見る側それぞれに、きっと発見があるでしょう。なお本展では、修復を終えたばかりの日本画家・小畠鼎子<1898‐1964>の作品《盛夏》(1953年、紙本着彩、二曲屏風)《梨栽培》(1960年、紙本着彩、二曲屏風)を初披露する予定です。
<展示予定作家>
日本画…永田春水(ながた しゅんすい)、小畠鼎子(こばたけ ていこ)/ 油彩画…小畠辰之助(こばたけ たつのすけ)、山喜多二郎太(やまきた じろうた)
版画…萩原英雄(はぎわら ひでお)、浜口陽三(はまぐち ようぞう)/ イラストレーション…永沢まこと(ながさわ まこと)





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本展に際して「絵本ナビ」が荒井真紀さんのグッズを制作!ミュージアムショップで販売します!
本展開催に際して、荒井真紀さんの絵本原画をデザインした、トートバッグ、ハンカチ、クリアファイル、ポーチの制作が決定、ミュージアムショップで販売します!

※画像はイメージです

※画像はイメージです

※画像はイメージです
【荒井 真紀 (あらい まき)】
画家/イラストレーター
1965年東京生まれ。駒澤大学仏教学部禅学科卒業。1981年16歳の時より、熊田千佳慕氏に師事する。1984年第1回国立科学博物館主催ボタニカルアート展佳作に入選(同展第2回~第4回3年連続入選)。『たんぽぽ』(金の星社)が、2017年度ブラチスラバ世界絵本原画展にて、「金のりんご賞」を受賞。代表作に『ひまわり』(金の星社 2013年)、『チューリップ』(小学館 2017年)、『トマト』(小学館 2023年)、『こどものとも年中向き まどのむこうの やさいは なあに?』(2022年7月号 いずれも福音館書店)など多数。
【鈴木 純 (すずき じゅん)】
植物観察家/植物生態写真家
1986年東京生まれ。東京農業大学で造園学を学んだのち、青年海外協力隊に参加。中国で2年間砂漠緑化活動に従事する。2018年にまち専門の植物ガイドとして独立。本業は、都市環境をフィールドにした植物観察会の開催。「東京農業大学 緑のフォーラム2021」にて造園大賞を受賞。『ダーウィンが来た!(NHK)』の取材協力や番組出演など。初の絵本『シロツメクサはともだち』(ブロンズ新社 2024年)を刊行。
展覧会関連イベント(1) トークショー 「絵本作家・荒井真紀が描く“花と果物”」
7月29日(月) 10:00より、お電話(0422-22-0385)のみで受付開始→定員に達したため、受付は終了致しました。
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日時
場所
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8月18日[日] 14時00分~16時00分
美術館音楽室
- 出演
- 荒井真紀(絵本作家)・鈴木純(植物観察家)・関根里江(編集者/福音館書店)
- 定員
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70名(申込先着順)
- 申し込み方法
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7月29日(月)10:00より、お電話(0422⁻22⁻0385)のみで受付開始。ただし、1回のお電話につき2名まで受付可。
- 参加費
- 無料 ※ただし、美術館チケットが必要
展覧会関連イベント(2) 子ども向け観察ツアー「純さんと井の頭恩賜公園で植物をかんさつしよう!」
8月16日(金)までにメール(museum-ws@musashino.or.jp)でお申し込みを!
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日時
場所
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8月31日[土] 9時00分~10時30分
井の頭恩賜公園
- 対象
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小学生以下 ※必ず保護者同伴、ただし観察ツアーの参加は本人のみ
- 定員
- 10名 ※申込多数の場合は抽選とします。※結果は、8月23日(金)までに、全員に返信致します
- 申し込み方法
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8月16日(金)までに、
「1)参加者氏名 (2)年齢 (3)電話番号」を明記の上、
観察ツアー希望と書いて
メール(museum-ws@musashino.or.jp)のみで受付。
- 講師
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鈴木 純(植物観察家)
- 参加費
- 300円