池田満寿夫美術館所蔵 池田満寿夫展 組み合わされたイメージのなかへ

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ページ番号1002359  更新日 2022年3月28日

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会期
2011年11月12日(土曜)~12月25日(日曜)
休館日
11月30日(水曜)
入館料
100円(ただし、小学生以下・65歳以上・障がい者は無料)
主催
武蔵野市立吉祥寺美術館
企画協力
池田満寿夫美術館
関連イベント
  1. 11月23日(水曜・祝日) 講演会「池田満寿夫・その作品と素顔」
  2. 11月19日(土曜)、26日(土曜)ワークショップ「コラージュで作品を作ってみよう」

ポスター:池田満寿夫美術館所蔵 池田満寿夫展 組み合わされたイメージのなかへ


銅版画制作を中心とした美術家としてだけでなく、小説家、映画監督等マルチに活躍したアーティスト・池田満寿夫(1934-1997)は、その越境した表現者としての姿のように、異質の素材や描写を画面上に混在させ、色・形・素材・文字や技法を「組み合わせる」ことで多様な作品を創造しました。
旧満州で生まれ長野で育った池田は、独学で画家への道を進み、1956年に瑛九の助言により色彩銅版画を始めました。60年代からは数々の国際版画展で受賞を重ね国際的に活躍する一方で、1977年には小説『エーゲ海に捧ぐ』で芥川賞を受賞。油彩、水彩、コラージュ、書や作陶も手がけ、生涯にわたって溢れる才能を発揮し続けました。
本展では、長野市松代町の池田満寿夫美術館のご協力により、数々の池田満寿夫作品の中から構成力と異素材の組み合わせを切り口にご紹介します。繰り返されるモチーフ、切り貼りのような不思議な画面・・・銅版画制作を始める以前から用いていた技法であるコラージュをはじめ、リトグラフ、ドライポイントなどあらゆる技法を駆使し、モチーフの増幅や断片の合成によって新たな世界を現出させる手法は、ポップアートやシュルレアリスムなどの影響をうけながら、思考とモチーフが競演する詩的な世界へと観るものを誘います。こうした作品からは、とどまることなく変貌を遂げながらも池田が関心を抱き続けた「組み合わせ」て「構成する」ことについての深い考察やウィット、ユーモアさえも感じられることでしょう。意外とも思われる組み合わせによって生み出された幻想的な作品の世界をお楽しみいただき、イメージの変容の面白さを感じていただく機会となれば幸いです。

作品:マググリットの空
《マググリットの空》1968年
池田満寿夫美術館蔵
作品:バラはバラ
《バラはバラ》1966年
池田満寿夫美術館蔵

作品:いちご
《いちご》1967年頃
池田満寿夫美術館蔵