生誕100年 南桂子展 時をこえて刻まれた想い・まなざし
- 会期
- 2011年8月20日(土曜)~10月10日(月曜・祝日) 途中展示替あり
- 休館日
- 10月5日以外の毎週水曜日、9月15日(木曜)、16日(金曜)
- 入館料
- 100円(ただし、小学生以下・65歳以上・障がい者は無料)
- 主催
- 武蔵野市立吉祥寺美術館
- 企画運営
- 財団法人NHKサービスセンター
- 企画協力
- ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション
- 関連イベント
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- 9月10日 版画体験ワークショップ「リノカット版画」
- 9月17日 版画体験ワークショップ「ソフトグランド・エッチング」
南桂子(1911-2004)は、現在の富山県高岡市に生まれ、詩作や絵画制作に親しみながら多感な少女時代を過ごしました。戦後まもなく上京し、壷井栄に童話の魅力を教えられ、同時に浜口陽三との出会いによって銅版画制作へと目覚めていきました。その後、浜口とともに、1954年から約30年間をパリで、1982年から1996年に帰国するまでをサンフランシスコで過ごし、長い海外生活の中で、浜口の制作活動を献身的に支えながら、自らも詩情あふれる世界を銅版画に残しました。大きな瞳の少女、城や水辺、鳥や木々が繰り返し登場する作品は異国情緒や物語性に富んでいます。彼女の感性は、清く澄んだ水を湛えた深い泉から湧き上がるようなみずみずしさで、観る人の心を潤してくれます。
このたびの展覧会にあわせ行われた吉祥寺美術館所蔵の原版調査では、そこに施された様々な工夫が徐々にひも解かれ、その他の残された資料とあわせ見ることで、制作に至るまでの緻密なプロセスが解明されつつあります。
生誕100年を機に開催される本展は、銅版画を中心に油彩画、デッサン、原版など約170点を前期・後期にわけて展示し、節目となる時代別に再検証し、版画家・南桂子の姿を浮き彫りにします。


