森山大道 モノクローム

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ページ番号1002342  更新日 2022年3月28日

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会期
2013年11月23日(土曜・祝日)-12月27日(金曜)
会期中の休館日
11月27日(水曜)、12月25日(水曜)

日本を代表する写真家であり、世界的にもその名を知られる森山大道。粗粒子の質感や手ブレ感覚が効果を発揮した独特の表現は、60年代の写真界に大きなインパクトを与えました。その独特の切り口と強烈なコントラストが織り成す世界は、突きつけられた現実の風景からどこか妖しい非現実感を放ちます。それはリアリティのある夢さながら、その余韻に浸りたくなるユートピアであったり、いつか見たようなノスタルジックな世界であったり、ときに、後味の悪い不吉な映像であったり様々です。白昼夢のような錯覚をも引き起こすこれらの光景はどれも、残像となって脳裏に焼き付き容易く離れるものではありません。

本展では、2008年から2012年に撮影されたシリーズ〈モノクローム〉より、現代の東京に迫った作品約60点をご紹介します。人々の襞をめくるように、そして街の深奥を抉るように細部へ切り込みながらも、そこに介在する絶妙な距離感。突き放した感さえ残るその冷めた視線の先には、容赦の無い毒々しさがあり、無人の光景にさえも生々しいほどの人間臭が立ち込めています。見慣れたはずの東京に確かに存在する、見慣れない光景、その作品の前に立つ者は、目撃者のような感覚を味わうことになるかもしれません。

写真:モノクローム作品1

写真:モノクローム作品2

写真:モノクローム作品3

写真:モノクローム作品4

写真:モノクローム作品5


5点すべて 東京:2012年